Amazon動画広告の特徴や作り方を解説！活用するメリットや広告掲載方法も紹介
鈴木悠央
消費者の生活に動画サイトが浸透したことにより、動画広告市場は驚くべき成長を遂げています。昨今、ビジネスにおいて動画広告は最も効果の出やすいマーケティング施策と言われていることをご存じでしょうか。
数ある動画広告の中でも、特に商品の魅力を訴求しやすいと言われているものとして「Amazon動画広告」が挙げられます。Amazonで商品を販売し売り上げを伸ばしていきたいと考えている人は、Amazon動画広告に関する知識は欠かせません。
そこで今回は、Amazon動画広告の作り方について解説します。また、Amazon動画広告の特徴や種類、掲載方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
Amazon動画広告の特徴
Amazon動画広告は動画広告の中でも比較的新しいものなので、どういった特徴があるかを知らない人は少なくないでしょう。ここからは、Amazon動画広告の主な3つの特徴を紹介します。
Amazonの検索結果画面に表示される
Amazon動画広告はAmazonの検索結果画面に表示されます。検索結果画面は目的意識が高いユーザーが集まるため、視認性に優れている点が特徴です。ユーザーが動画あるいは商品表示をクリックするとAmazonストア、もしくは商品詳細ページに遷移する仕組みです。
クリック課金である
Amazon動画広告はクリック課金です。ユーザーが広告をクリックして初めて課金される仕組みなので、表示回数によって費用が発生することはありません。なお、クリック課金型の場合、クリックするユーザーは基本的に商品に興味を持っているため、インプレッション型の広告と比較すると費用対効果が高いと言えるでしょう。
また、Amazon動画広告は原則としてAmazonの中だけで運用するため、GoogleやYahoo!で行うリスティング広告よりも少ない費用で効果が得られます。
ターゲティングを行いやすい
Amazon動画広告はターゲティングを行いやすいことも特徴です。ターゲティング方法は「キーワードターゲティング」と「商品ターゲティング」の二種類があり、キーワードターゲティングは特定のキーワードを入力し、検索したユーザーに対して広告を表示させます。
さらに、「部分一致」「フレーズ一致」「完全一致」に分類でき、この順に広告配信対象が狭くなります。広告配信条件が最も緩い「部分一致」は、多くのユーザーの認知獲得に期待できますが、コンバージョン率は低くなってしまいます。
その反面、配信条件が厳しい「完全一致」は、広告配信ユーザー数が限られているものの、コンバージョン率が比較的高くなります。
Amazon動画広告のメリット
Amazon動画広告は、他の広告を活用した場合と比較するとどのようなメリットがあるのでしょうか。ここからは、Amazon動画広告を活用することで得られる2つのメリットを紹介します。
商品を魅力的に見せられる
Amazon動画広告の最大のメリットは、商品を魅力的に見せられることです。Amazon動画広告以外の場合、商品の魅力は画像や文字のみで訴求することが多いですが、Amazon動画広告は動画を用いて商品の魅力を訴求します。
動画広告は視覚と聴覚の両方から立体感やサイズ感、さらには具体的な使用イメージといった多くの情報を伝えられます。そのため、ユーザーに訴求できる時間が短い場合でも効果的、かつ魅力的にアピールでき、認知拡大や購買促進に期待できるのです。
CVRが高い傾向にある
Amazon動画広告は他の広告よりも商品の魅力を伝えやすいため、CVRが高くなる傾向にあります。CVRが高くなると、自ずと費用対効果も高くなるでしょう。
また、Amazon動画広告は強いインパクトがあるため、ユーザーの注意を引きやすく興味を喚起しやすいこともCVRが高くなる要因です。このような状態になると利益率も向上し、安定した企業経営の実現に繋がります。
単純に商品が魅力的に見えるだけでなく、費用対効果の面でもメリットがあるため、ビジネスにおいて有利なツールと考えられます。
Amazon動画広告の種類
Amazon動画広告は7種類あり、それぞれ掲載箇所や利用目的が異なります。ここからは、Amazon動画広告を種類別に紹介するので、自身の目的に合わせた広告制作の参考にしてください。
スポンサープロダクト広告
スポンサープロダクト広告は商品自体をプロモーションするものです。広告されていない商品と一緒に検索結果の中に表示されるため、広告感が少ないことが特徴となります。
また、真っ先に目に留まりやすい位置に表示されるため購入に誘導しやすいです。なお、「スポンサー」と表示されておりクリックすると商品購入用ページに遷移することから、ユーザーに対し購入を促したい商品を明確に定めている人におすすめです。
スポンサーブランド広告
スポンサーブランド広告はブランド全体をプロモーションできる広告です。スポンサープロダクト広告よりもさらに上部に表示されるため、商品だけでなく自社ブランドのアイコンも一緒に掲載できる点が特徴に挙げられます。
また、クリエイティブな商品画像であるため広告以外の商品と比較しても違和感がなく、スポンサープロダクト広告と同様に広告感が少ないです。
スポンサーディスプレイ広告
スポンサーディスプレイ広告はセルフサービスの運用型ディスプレイ広告で、商品詳細ページやカスタマーレビュー、商品検索結果ページの横、おすすめ商品の下の広告枠などに表示されます。
スポンサーディスプレイ広告は表示場所が幅広いことが特徴で、ターゲティングする際にオーディエンスを使用します。そして、リターゲティングにより一度カートに入れたユーザーや商品詳細ページに訪問し、ユーザーに対し広告掲載ができるのです。
なお、ユーザーが興味を持っているカテゴリーや特定の商品を元にターゲティングを行い個別のページに配信できるため、購買意欲の高いユーザーを獲得できます。
Amazon DSP
AmazonDSPはAmazon広告の中で、唯一Amazon以外のメディアに対して配信できる広告です。Amazonで販売している商品はもちろん、販売していない商品のプロモーションにも活用できることが特徴に挙げられます。
また、購買意欲の高いユーザーに向けて広告を配信しコンバージョンに繋げることを目的としているため、ブランド認知向上や、潜在層に近いユーザーへ訴求できます。
Amazonの総合ECサイトとトップのユーザーを、自らのブランドや会社のPRに活かしたい場合におすすめです。
Amazon動画広告
Amazon動画広告は、ストリーミングサービスを使用しているユーザーが再生ボタンをクリックした際に表示される動画型広告です。ストリーミングTV広告とも呼ばれている「Fire TV」の月間アクティブユーザー数は5,000万人以上であることから、多くのユーザーにリーチできる点が特徴です。
また、動画を使用したクリエイティブな広告配信ができるため、商品やサービスに対して詳しく認知を促したい場合にも適しています。
音声広告
音声広告はAmazon Musicの広告付き無料サービスを使用するユーザーにリーチできる広告です。音楽と音楽の間に10秒から30秒の広告を挿入することで、画面を見ず音声のみを楽しんでいるユーザーに対してリーチできます。
また、Amazonが開発したバーチャルアシスタントスマートスピーカーである「Alexa」にデフォルトで追加されているコンテンツなので、Alexaのシェア率拡大に応じて音声広告の効果も増加すると考えられます。
カスタム広告ソリューション
カスタム広告ソリューションは広告手法を構築する方法です。Amazonのカスタム広告チームと協力し、ブランド認知度や検討、コンバージョンを高めるキャンペーンの作成などを行います。
大規模な施策であることからコストが必要となるものの、その他の広告では実現できないような効果を実現できる点が特徴です。予算に余裕がある、あるいは刷新的な広告を打ち出したい場合におすすめです。
Amazon動画広告の掲載方法
Amazon動画広告の掲載方法を紹介します。以下4つのステップで掲載できるため、ぜひ参考にしてください。
掲載できる動画の要件
掲載できる動画の再生時間は6秒から45秒で、推奨は15秒から30秒です。なと、動画サイズは1920×1080ピクセル、1280×720ピクセル、3840×2160ピクセルのいずれかとなります。
ファイルサイズは500MB未満、ファイル形式は.MP4またはMOV、アスペクト比は16:09です。これらの要件を参考に動画を用意してください。
ブランドを登録する
Amazon動画広告を配信するために、まずAmazonに自社ブランドを登録しましょう。ブランドを登録するためには商標登録をしている必要があり、商標登録後にAmazon公式サイトからブランド登録の手続きを行なってください。
キャンペーンを作成する
スポンサー広告内のキャンペーン管理画面で「キャンペーンを作成する」をクリックし、「スポンサーブランド広告」を選択します。そして、「キャンペーン名」「開始日」「予算」を入力し自動入札の利用有無を設定しましょう。
広告グループを作成する
次に、広告グループを作成します。「広告グループ名」を入力し、「広告フォーマット」と「ランディングページ」を指定してください。なお、ランディングページで「Amazon内のストア」を選択した場合は、ターゲティングを設定します。
Amazon動画広告の作り方
より魅力的な動画広告を制作するため、Amazon動画広告の作り方のポイントを3つ紹介します。以下を意識して制作することで、より効果的な広告運用ができるため、ぜひ取り入れてください。
動画の時間は短くする
大前提として、動画広告の長さは短い方が好まれやすいです。多くのユーザーは短時間で大量のコンテンツを消費する傾向にあるため、なるべく動画時間は短くしましょう。
動画時間が長ければユーザーの興味を惹きつけられるわけではないので、最後まで視聴してもらうためにも15秒以内にまとめましょう。
冒頭でユーザーの興味を引く
視聴者の興味を動画の冒頭で引けなければ、最後まで視聴せずにスキップする可能性は否めません。ユーザーの興味を惹くためには最初の3秒前後が重要であるため、冒頭に興味深いであろう内容を盛り込みましょう。
例えば、表現にスピード感を持たせたりインパクトのある表現を取り入れるなどの工夫により、最後まで視聴してもらえる可能性が高まります。
音がなくても成立する動画にする
音が出せない状況で動画を視聴しているユーザーは少なくないため、音がなくても成立する動画にすることが大切です。
例えば、無音でも内容がわかるように字幕やテロップを入れるなど工夫しましょう。なお、ユーザーが視聴するであろう環境を想定して、より多くのユーザーに情報が届きやすい動画制作を行ってください。
アニメーションストックが利用し効率化を図ろう
Amazon動画広告を制作する際の素材集めには「アニメーションストック」がおすすめです。アニメーションストックは低予算かつ超時短で動画広告を作成できる動画素材プラットフォームで、ストーリー系・ループ系・3DCG系など、ユーザーのニーズに合わせたさまざまな素材が提供されています。
BGMとテキストを付けるだけですぐにWeb広告として掲載できるため、アニメーションストックを利用することで動画制作の効率化を図れるでしょう。
まとめ
この記事では、Amazon動画広告の作り方について解説した上で、広告の特徴・種類・掲載方法なども紹介しました。
Amazon動画広告は費用対効果の高い広告運用が実現しやすい広告です。
広告の種類も豊富で、Amazonに商品を出品しているユーザーはもちろん、出品していない場合でも膨大なデータを活かして商品販売促進に貢献するツールになるでしょう。
多くのメリットがあるAmazon動画広告を、ぜひビジネスに活かしてください。
