Instagramのリール広告とは?主な特徴や動画作成のポイントを解説!
Instagramは、主に写真や動画を楽しめるSNSです。そのうちの一つの機能に「リール」というショート動画をアップできる機能が備わっています。リール動画は短時間で閲覧できるため、スキマ時間に頻繁に見ているというユーザーが少なくありません。
そして、リール動画はビジネスにおける広告戦略に欠かせない機能なのです。そこで今回は、Instagramリール広告とは何か、さらには特徴やメリット、費用や出稿方法などを解説するため、ぜひ参考にしてみてください。
Instagramリール広告とは
Instagramリールとは、Instagram上で楽しめる最大90秒のショート動画です。スマホの画面に縦型で全画面に表示されることが特徴で、ユーザーは普段の生活に役立つ情報を収集する目的で活用しています。
そのリール機能を活用した広告がInstagramリール広告であり、画面の占有率が高いためユーザーの印象に残りやすく広告効果が高いことから注目されつつあります。
Instagramリール広告は自分の興味とマッチしているユーザー、さらには新しいコンテンツを探しているユーザーに対し配信できるため、広告との相性が良いと考えられています。
Instagramリール広告の特徴
Instagramリール広告はInstagramのリール内に配信される縦型の動画広告で、画面の占有率と視認性が高くユーザーの印象に残りやすいことが特徴です。
そして、通常Instagramではフォローしている人の投稿がホーム画面とストーリーズに表示され、フォロー外のコンテンツに関しては発見タブやリールタブをチェックしにいく必要があります。
その点で、Instagramリール広告は新しい情報を求めているユーザーに対して広告を配信できる点も魅力です。
リール広告の規格
Instagramリール広告の規格は、「縦長9:16」です。9:16のサイズはストーリーズやリール配信で推奨されているサイズであり、スマートフォンでフルスクリーンの縦型フォーマットによる広告配信が可能です。
解像度は500×888ピクセル以上、ファイルサイズは4GB以下、形式はMP4またはMOV、動画の長さは0秒~15分です。他の画像サイズと比較するとユーザーの目を惹きやすく、訴求力が高いクリエイティブによる公告配信が可能となります。
動画は長すぎるとユーザーにスキップされる可能性があるため、15秒~30秒以内がおすすめです。
Instagramリール広告を活用するメリット
Instagramリール広告を活用することで得られるメリットは5つあります。リール広告の特徴を踏まえ、メリットを解説します。
情報量が多い
Instagramリール広告はテキストや静止画、写真と比較すると格段に情報量が多いことはメリットと言えます。動画はテキストや写真よりも約5,000倍の情報量を持つと言われているため、従来の広告手法よりもはるかにコンバージョンが高いアプローチ方法です。
競合が多くない
Instagramリール広告はローンチされてから3年弱しか経っていないため、多くの企業は広告の準備が整っておらず配信数が少ないです。実際にストーリーズと比較すると、Instagramリールで広告を見る機会は多くありません。
一方で多くのユーザーがリール動画を視聴するようになりリーチ数は十分にあると考えられるため、広告を配信するうえで競合がそれほど多くない点はメリットです。参入するにあたって広告枠が十分に余っていることから、高い広告費をかけずにリール広告を配信できます。
フルスクリーンで配信できる
Instagramリール広告は通常のリール広告と同じ面で配信されるため、フィードとは異なる表現のクリエイティブを配信できます。そして、リール広告は通常のリール動画の合間に自然と表示されるため、ユーザーがリール動画の視聴を辞めない限り必ず見てもらえます。
つまり、クリエイティブ次第では大きな印象を残すことができるのです。BGMやARエフェクトを活用し、エンタメ性を追加した広告配信を意識してみましょう。
フォロワー以外の人にも見てもらえる
Instagramリール広告は通常のリール動画と同様、ユーザーが閲覧したい動画の選択や検索をする形式ではなく、Instagramのアルゴリズムに沿った動画がユーザーのもとに配信されます。
配信先に制限が掛からないため、フォロワー以外の多くの人にも広告を見てもらえるのです。
詳細なターゲティングが可能
Instagramの運用元は世界最大の実名制SNSを提供するMeta社(旧Facebook社)です。そのため、Facebookと連携した広告配信により年齢・性別・職業・地域・興味関心・ライフステージなど、ユーザーのさまざまな要素をもとに詳細なターゲティングが可能となります。
詳細なターゲティングをもとに広告を配信することは、無駄な広告表示を抑えること、そして費用対効果の向上に繋がります。
Instagramリール広告を出稿する費用
Instagramリール広告にかかる費用は大きく分けると「制作費用」と「出稿費用」があります。それぞれの費用の詳細を詳しく見てみましょう。
制作費用
制作費用は広告のデザインや動画制作、コピー制作などにかかるものです。広告制作費用の相場は自社内で制作する場合は数万円、広告代理店やクリエイターに依頼する場合は数十万円となります。
リール広告は必然的に動画クリエイティブが必要ですが、動画制作を外部委託する場合は通常のバナー制作よりも高額になります。費用を少しでも抑えて広告を制作したい場合は、自社内で動画制作専任の人材を育成するなど仕組みを整えましょう。
出稿費用
出稿費用は管理画面上で広告配信に支払うものです。配信先のターゲットや配信期間によって費用は変わりますが、基本的な仕組みとしては「CPM」・「CPC」・「CPI」の形態で課金されます。
CPMはインプレッション課金のことで、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生します。1表示あたり0.2~1円で、広告の表示回数に重きを置いた配信ができるため認知度の向上が期待できます。CPCはクリック課金のことで、広告がクリックされるたびに費用が発生します。
1クリックあたりの相場は40~100円で、広告予算が1日1万円の場合は100クリックで予算に達するという感覚です。クリックしてもらうため十分にユーザーの属性をターゲティングし、クリックを促すクリエイティブを作成するなどの工夫が必要です。
CPIはインストール課金のことで、広告がインストールされるたびに費用が発生します。
1インストールあたりの相場は100~200円で、広告経由で1,000回インストールをされると100×1,000で広告費用は10万円となります。
Instagramリール広告の出稿方法
Instagramリール広告の出稿方法を解説します。スムーズに動画広告を配信するためにも、ぜひこの手順を参考に進めてください。
広告キャンペーンを開く
まずは、Instagram広告キャンペーンのページを開きましょう。Instagramリール広告を出稿するにはあらかじめアカウントをビジネスアカウントに切り替える必要があります。
「広告を作成」を選択する
次に、「広告を作成」を選択します。広告を作成するにあたって目的を選択する必要があるため、「コンバージョン」「リーチ」「トラフィック」「動画の再生数アップ」「ブランドの認知度アップ」「アプリのインストール」の中から、自社の広告配信の目的にあったものを選定してください。
キャンペーンの詳細を決める
広告作成の目的を選択したら、次にキャンペーンの詳細を決めていきます。ここで決めることは、キャンペーンの詳細以外に予算や掲載期間、オーディエンスなども選択していきます。
単独のリール広告キャンペーンを実施する場合は「配置」オプションが表示されれば、「手動配置」を選択します。そして、「配置」内の「ストーリーズ」の横にあるドロップダウンを選択し、「Instagramリール」の横にあるチェックボタンをオンにしてください。
「自動配置」を選択することで、動画キャンペーンに自動でリール広告を含めることも可能です。
審査を通過すれば完了
ここまでの作業が終了し、審査に通過すれば完了です。Instagramリード広告の審査をスムーズに通過するためには、禁止コンテンツと制限されたコンテンツを把握しておくことが大切です。代表的な禁止コンテンツとして下記が挙げられます。
・成人向けのコンテンツやサービス
・偽情報
・詐欺行為や不正行為
・不適切な文法や表現
・個人の健康
・マルチ商法
・誤解を招くような内容
・挑発的なコンテンツ
・給料前キャッシングや給料日ローン
・タバコ関連
そして、制限のあるコンテンツは下記です。デートや出会い関連
・アルコール
・オンラインのギャンブルとゲーム
・市販の薬の宣伝
・オンライン薬局の宣伝
・処方薬の宣伝
・サブスクリプションサービス
・ブランドの宣伝
・金融系や保険系サービス
・政治や選挙など社会問題関連
・政治や選挙など社会問題関連の免責情報
・アルコール依存や薬物の治療
・暗号通貨関連サービス
・健康や美容処置
・ソーシャルカジノゲーム
なお、制限のあるコンテンツに関しては許可や認証が必要なケースもあるため、広告ポリシーを十分に確認して下さい。審査が完了すると、リール広告が表示されます。
Instagramリール広告のクリエイティブポイント
Instagramリール広告でより良い成果を出すためには、クリエイティブのポイントを押さえておくことが大切です。5つのクリエイティブポイントを紹介するので、すべてをしっかり意識し制作してください。
縦長フルスクリーンで見られることを前提に考える
Instagramリール広告は縦長の動画広告となるため、クリエイティブ製作段階で縦型フルスクリーンで見られることを前提に考えましょう。9:16のサイズ内でユーザーの興味をしっかりと惹き印象に残すためにも、スマホの縦画面を最大限に利用した動画作成を意識してみてください。
冒頭の数秒間で興味を引けるようにする
ユーザーが動画を視聴した際、続きを見るかは冒頭「3~5秒以内」に判断する傾向にあるため、冒頭でユーザーの興味を惹きつける工夫が必要です。作成するにあたり、ショート動画はスワイプされやすいプラットフォームであるため、ユーザーがひとつの動画をじっくりと見ることはほとんどありません。
冒頭から続きを見るか否かを瞬時に判断し、興味がない場合はスワイプをして次の動画に進みます。さらに、Instagramのリール機能の目的は「見て楽しんでもらうこと」です。
Instagram自体も視聴維持率の高いコンテンツを求めており、1~3秒内に離脱されるような動画はInstagramの質低下に繋がると考えられ露出を控えられる場合があります。冒頭でユーザーへ課題や疑問を問いかけたり地域名を指定してインパクトのある映像を見せたりするなど、伝えたい内容を完結に伝えましょう。
表示しているボタンと被らないようにする
リール広告のクリエイティブにおいて、表示しているボタンと被らないようセーフティゾーンを守ることもポイントです。Instagramによると、セーフティゾーンを侵害した広告はクリック率が28%も低下すると言われています。
動画の上下14%はアカウント名やアイコン、コメント、CTAボタンなどのユーザーインターフェース要素が覆われているため、ユーザーが重要な情報を見逃してしまわないようクリエイティブの上下14%にはロゴなどの重要な要素を置かないようにしてください。
動画に適した音楽をつける
基本的にInstagramリール動画は音楽を用いた投稿が多いため、急に無音の動画が表示されるとユーザーが違和感を覚えてしまいます。その違和感がユーザーの離脱へ繋げらないよう、動画に適した音楽をつけましょう。
また、音楽やBGMは人の記憶や印象に残りやすい効果があり、認知度を高めるためにも音楽は必ずつけるべきです。そして、広告感を消すためには一般投稿と馴染む動画を制作することも重要です。
なお、リールでは動画内で使用されている音楽から同じ音楽を使った他の動画を検索できるため、流行りの音楽を活用することでよりユーザーに見てもらえる可能性が高まります。
あらかじめ動画広告を作成したものを配信する場合は、音楽の著作権にも注意してください。
成果を確認して改善する
Instagramリール広告だけでなく、どのデジタル広告においても広告を配信すれば終わりではありません。広告は改善しなければパフォーマンスが低下するため、定期的に成果を確認して改善点を見つけましょう。
リール広告による効果をしっかりと分析しターゲティングを見直すことで、更に効果的な広告へと繋がる可能性があります。また、改善段階でターゲティングを変更した場合は、広告クリエイティブの差し替え作業も必要です。広告の実行、分析、改善を繰り返し行い、より効果的なリール動画を配信していきましょう。
動画作成の素材集めにアニメーションストックがおすすめ
Instagramリール広告を制作する際、素材集めには「アニメーションストック」がおすすめです。アニメーションストックは、誰でも簡単に動画広告を制作できる、動画素材プラットフォームです。
低予算かつ時短で動画広告を制作でき、非常に豊富なジャンルの素材が用意されているため、さまざまなニーズに答えることができるでしょう。特に動画制作初心者の方は、ぜひアニメーションストックを活用してみてください。
まとめ
この記事では、Instagramリール広告とは何か、さらには特徴やメリット、費用や出稿方法などを解説しました。リール広告は商品やサービスの紹介、イベントの告知などさまざまな場面で使用でき、特にターゲットの設定や金額を自分で設定できる点においては他の広告媒体にはない自由度の高さが魅力です。
比較的新しい広告配信先であるため競合が少ないことも参入すべき理由のひとつと言えます。ビジネスにおいて活躍する広告手法であるため、ぜひこの機会にInstagramリール広告を制作してみてください。