マニュアル動画とは?制作の主な流れや作り方のポイントを解説!

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目次

近年、動画のニーズの増加に伴い、「マニュアル動画」が主流になりつつあります。従来までのマニュアルと言えば、紙で作成・共有することが一般的でしたが、商品の取扱説明書の動画化に伴い、企業における業務や教育のマニュアルも動画を導入する企業が多くなってきました。

そこで今回は、マニュアル動画とは何かについて詳しく解説します。メリットやデメリット、マニュアル動画の種類やクリエイティブのポイントなどを詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

マニュアル動画とは

マニュアル動画とは、企業での業務内容や取り扱う商品やサービスについて、詳しく解説する動画です。従業員への教育の場合は、業務手順の説明書や教育マニュアル、商品やサービスの説明であれば取扱説明書などが当てはまり、動画形式で作成したマニュアルです。

従来までのマニュアルといえば、紙で作成することが一般的であったのですが、動画の活用により、動きや言葉を通してより分かりやすく伝えることができ、複雑な内容でも理解しやすいことから、マニュアル動画の需要が高まっています。

また、紙でのマニュアルであれば数ページが必要であった説明も、動画の場合は数分で説明できること、そして紙のマニュアルは必要な部数を作成し、保管しなければならないのですが、動画はデータとして管理できるため、保管場所が不要である点も特徴です。

マニュアル動画のメリット

ビジネスツールのひとつとして注目されているマニュアル動画ですが、静止画が基本であったマニュアルを動画化することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

3つのメリットをご紹介します。

記憶に残りやすい

まず最初のメリットは、記憶に残りやすいということです。そもそも学習というものは、講義を受けたり自身でテキストを読む学習方法よりも、動画による学習のほうが定着率が高いと言われています。

動画は視聴覚によって情報を得るため、より深い理解に繋がり、紙ベースのマニュアルよりも記憶に残りやすいのです。より記憶に残りやすい方法は、確認の手間や工数が省け、コスト削減にも繋がります。

教育の標準化を図りやすい

教育の標準化を図りやすいこともメリットのひとつです。同じ教材を用いることで、教育の標準化と統一化を図れます。従業員は個人によって能力が異なるため、やり方や教え方も変わってきます。

さらに複数の指導者がいる場合は、その指導者によって教え方も異なってくるでしょう。ですが、教育にマニュアル動画を取り入れることで、そのような食い違いがなくなり、技術力も統一化され、作業の効率化にも繋がります。

もちろんこれは、紙のマニュアルでも可能ですが、文章では解釈の違いが生まれることがあるため、同じ情報を正しく理解し、正しく情報共有をするためにも、動きがわかる動画が重要なのです。

必要な箇所を繰り返し視聴できる

マニュアル動画は、必要な個所を繰り返し視聴できる点もメリットです。データは半永久的に保存できるため、何度でも教材を使いまわせます。必要な箇所を繰り返し視聴できることは、徹底した教育が可能になり、教育体制を整えることができます。

また、マニュアル動画は一度作成することで、その場に居合わせなかった人やこれから入社する人に対しても一度のコストで何度でも伝えることができ、紙のマニュアルのように人数分印刷する必要がないことも、コスト削減に繋がります。

マニュアル動画のデメリット

メリットが多いマニュアル動画ですが、もちろんデメリットもあります。マイナス面もしっかり理解した上で、マニュアル動画を活用しましょう。マニュアル動画のデメリットは、制作にスキルが必要であること、コストがかかることです。

最近では動画制作のアプリやツールが多く登場し、自社内で制作ができるようにもなっていますが、それでも動画制作に関しては高い制作技術が求められるため、初心者にとっては難易度が高いです。

動画制作に慣れないうちは、多くの時間を費やして動画制作を行っても、低品質な動画になってしまうことも多いでしょう。そうなると外注をしなければならず、また大きなコストがかかります。

マニュアル動画の制作費は、10万~200万円まで幅広く、制作会社に依頼した場合は30万円前後が必要です。一度作成すれば繰り返し使うことができ、長期的に見ると費用対効果が高い可能性があるため、導入する際にはコスト面もしっかり踏まえて慎重に検討しましょう。

マニュアル動画の種類

マニュアル動画の大きな定義は、自社内の業務内容や商品、サービスについて詳しく解説する動画ですが、細かく4つの種類に分けられます。目的に応じて使い分けると理解しやすいため、覚えておきましょう。

業務手順マニュアル

業務手順マニュアルは、業務の流れやスケジュール、全体像などを理解するためのものです。業務に対する考え方や、効率よく進める方法などを紹介することもあり、新入社員や新部署に異動して間もない社員を対象としています。

アニメーションや実写を活用することで、書類の書き方や申請の方法などを完結に伝えることができ、社内での活用だけでなく、お客様に対して活用することもできます。

紙マニュアルの場合は多くのページ数に伴い、解説する量も増えるため、時間がかかってしまうのですが、マニュアル動画にすることで動きを伴う解説をまとめて行えるため、時間をかけず完結に説明できます。

従来までのように指導者によるマンツーマンの指導が不要になるため、指導者の負担を軽減でき、人的コストや時間的コストも削減できます。

営業用マニュアル

営業用マニュアルは、自社商品やサービスを売り込むプロセスやノウハウを伝えるもので、営業職の社員を対象としています。

企業によって営業方法や販売プロセスは個人の手法に任せている場合があるため、属人化になりがちなのですが、マニュアル動画を活用することで、トップセールスが培った営業ノウハウを他者に共有し、個人に必要な実践的ノウハウを学ことができるため、社内の営業品質の均一化を叶えます。

営業に必要なセールスプロセスが迅速に浸透するため、営業部門の売上拡大にも期待できるでしょう。

研修用マニュアル

研修用マニュアルは、それぞれの業種に応じた研修に関するマニュアルであり、新入社員向けや入社数年を超える社員向け、店舗運営研修や店長研修などのステップアップ向けなどさまざまあります。

たとえば、新入社員向けの研修マニュアルの場合、企業理念や社内ルール、ビジネスマナーなどが研修内容になるかと思いますが、テキストで近いしづらい企業理念や電話応対などのビジネスマナーをマニュアル動画で研修を行うことで、指導者が出向く必要がなくなり、時間や人件費を大幅に削減できます。

特に新人研修の場合は、内容や理解度によってその後の成長に大きく影響するため、マニュアル動画により高水準の研修が実現できることは大きなメリットです。

製品の説明動画

製品の説明動画は、自社商品やサービスの使い方や特徴、作り方などを説明しており、基本的にBtoC向けの動画です。

テキストや静止画のみの作業手順では想像しにくく、細かな作業になればなるほど情報を伝えづらいのですが、マニュアル動画では実際の商品を用いて説明しているため、操作方法などが直観的に理解しやすいのです。

製品やサービスの使用方法や効果をより詳しく伝えられるため、顧客満足度改善や、LTV向上に貢献できます。

マニュアル動画作成の主な流れ

マニュアル動画はどのように作成すれば良いのか主な流れを解説します。

ターゲットを決める

動画作成において、まず最初にターゲットを決めましょう。マニュアル動画の種類に応じて、ターゲットが新入社員なのか、取引先であるのかなどを考え、ターゲットに応じて動画の内容を変更しなければなりません。

ターゲットを決めた後には、目標とゴールを決めることも大切です。特にゴールを明確にすることは、どのようなコンテンツを取り入れるべきなのか、どのような言葉を使うべきなのか、などを分かりやすくするため重要です。

理解度を高めるためにも、誰に、どのような内容をマニュアル動画で伝えたいのか、ということを明確にしましょう。

内容の構成を決める

ターゲットが決まれば、次に動画の内容の構成を決めます。内容の構成とは、全体の流れを組み立てる大切な要素であり、自社のターゲットが知りたいと思う情報と起承転結を意識して構成することで、より視聴者に伝わりやすくなります。

箇条書き程度でもポイントをまとめておくと、今後スムーズに作業を進めることができるためおすすめです。

企画に基づいて撮影する

構成までが完了すれば、企画に基づいて撮影を始めます。撮影開始までに、撮影機材や撮影場所、人員などの準備を進めておきましょう。

同じシーンであっても、角度によっては見え方が異なるため、マニュアル動画の撮影はさまざまな角度からの撮影と、別パターンでの撮影をすることが大切です。撮り直しのリスクを防ぐためにも、さまざまな角度からの撮影を心がけてください。

ナレーションを挿入する

撮影が完了すれば、ナレーションを挿入します。ナレーションを挿入することで、聴覚にも訴求でき内容の補足ができるためおすすめです。

ナレーションで話すセリフは事前に作成し、雰囲気や原稿を共有しておくことで、動画撮影に不慣れな従業員であってもスムーズに行うことができるでしょう。

ターゲットが新入社員の場合は、専門用語を多用し過ぎると内容が伝わりにくくなってしまうため、誰でも理解しやすい言葉で丁寧に説明するなど、理解してもらえる工夫をしてください。

編集して仕上げる

動画とナレーションが完了すれば、完成した動画を編集して仕上げます。不要なシーンをカットし、字幕の挿入、BGMや効果音の挿入、素材の挿入などを行います。

最近では、電車やバスなどで動画を視聴する人も多いため、テロップや字幕、BGMなどを入れることがおすすめです。

テロップや字幕を入れることは、時間がかかる作業ではあるものの、音声が出せない状況でも視聴できるためおすすめです。これらを駆使して、品質の高い動画に仕上げましょう。

マニュアル動画のクリエイティブポイント

マニュアル動画を作成する上では、いくつかのポイントを抑えて制作することが大切です。

より内容が分かりやすい動画を作るためにも、クリエイティブのポイントをご紹介します。

動画を制作する目的を明確にする

まずは動画を制作する目的を明確にすることが大切です。状況や環境によって目的は異なるのですが、どのような理由によりマニュアルが必要なのか、どのような内容のマニュアルを作りたいのか、目的を明確にしておきましょう。

現状の課題・重要なポイントを分析する

現状の課題や重要なポイントを分析することも大切です。現状の課題を正確に分析することで、改善点や原因などを明確にできます。その改善点や原因を根本として、動画制作を進めていきましょう。

方向性や内容を整理する

動画の方向性や内容を整理することも大切なポイントです。伝えたいことが多すぎると、理解しづらい動画になってしまう上、肝心なことが抜け落ちてしまう可能性があります。そうならないためにも動画の方向性や盛り込む内容を絞り、整理することで、伝えたい情報を確実に伝えましょう。

動画の良さを意識する

動画だからこそ伝えられる情報があるため、動画の良さをしっかり意識して制作していきましょう。テキストや静止画では伝わらない、動画だからこそ伝えられることが最大のメリットであるため、これを意識するかしないかによって、動画の仕上がりは大きく変わります。

紙のマニュアルに書いていることを読むだけでは、マニュアルを動画化する意味がないため、実際に商品やサービスを利用している動きなどを見せ、動画の良さを最大限に活かしましょう。

1つのテーマに絞る

1つの動画では1つのテーマに絞ることが大切です。1つの動画の中に複数のテーマがあると情報量が多くなってしまい、最も伝えたい情報が伝わりにくくなる場合があります。マニュアル動画の最初から最後までのテーマを一貫させるためにも、1つの動画で1つのテーマを扱うようにしましょう。

対象者の知識レベルにあわせる

マニュアル動画は、対象者の知識レベルにあわせて制作してください。その動画を利用する人のレベルにあった解説ができるよう、解説内容や順番をしっかり確認することが大切です。勤続年数や営業レベル、知識レベルに合わせた動画を用意し、対象者の理解度を向上させましょう。

無駄を省き時間を短くする・チャプターは小分けにする

マニュアル動画では、無駄を省き時間を短くすること、そしてチャプターは小分けにすることも大切なポイントです。長い動画は視聴者の負担になりやすいため、動画時間を短くすることで負担や離脱を減らすことができ、ファイル容量を小さくすることもできます。

マニュアル動画の時間の目安は1つの単位あたり「5分」です。もし伝えたい情報が多い場合には、5分の間に情報を盛り込みすぎるのではなく、チャプターを小分けにして、ニーズ別に複数の動画を制作するなどの工夫をしてください。

動画作成の素材集めにアニメーションストックがおすすめ

マニュアル動画を制作する際、動画作成の素材集めには「アニメーションストック」がおすすめです。アニメーションストックは、合同会社hooopsが提供しているWeb動画広告制作サービスです。

BGMとテキストを付けるだけで、お手軽に動画制作を行うことができ、完成した動画はすぐにWeb広告として掲載できます。

ループ系やストーリー系、3DGC系など、さまざまなジャンルに応じた素材が用意されているため、企業の目的に合わせたマニュアル動画を制作できます。

まとめ

この記事では、マニュアル動画とは何かについて詳しく解説しました。企業がマニュアル動画を導入することで得られるメリットは多くあります。

従来までの紙のマニュアルと比較すると、マニュアル動画は短時間で効率的に情報を伝えることができ、コスト削減にも繋がります。

さらに紙のマニュアルでは伝えられなかった多くの情報を、視聴者に直観的にわかりやすく届けることができるため、ぜひこの記事を参考にマニュアル動画の導入を始めてみてください。

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