アニメーション動画の種類別相場を徹底解説!費用を抑えるコツも紹介
昨今、多くの企業が自社企画に動画を活用するようになっています。ビジネスに動画を活用することでユーザーに対して効率よく情報を届けられることから年々活用事例が多くなっており、ビジネスとデジタル化は切っても切れない関係と言っても過言ではありません。
そして、数多くある動画のなかでも、特に「アニメーション動画」への注目度が高まっています。
そこで今回は、アニメーション動画の相場について解説します。また、種類や注意するポイント、費用を安く抑える方法も紹介するので、導入を考えている方はぜひ参考にしてください。
アニメーション動画の種類と相場
アニメーション動画はさまざまな技法を駆使して制作されるため、アニメーション動画に対する理解は今後の動画制作のコストを大きく左右すると言えるでしょう。ここからは、アニメーション動画の9つの種類と相場について解説します。
スライドショー
スライドショーは複数のイラストカットを連続して繋いだアニメーション動画で、制作費用の相場は10万円から20万円と比較的安価な点が特徴です。シンプルな内容で編集が簡単に行えるため、主にSNSで流す短尺のWeb広告で用いられることが多いでしょう。
低クオリティのアニメにはなりますが、低予算で商品やサービスの紹介動画を制作したい場合に適しています。また、制作期間は1週間から2週間程度であるため、スピード感を重視する場合にもおすすめです。
ストップモーションアニメーション
ストップモーションアニメーションは静止している物体を少しずつ動かし、1コマずつコマ撮りして繋げることで物体が動いているように映像化する動画です。制作費用の相場は20万円から30万円で、比較的安価と言えるでしょう。なお、制作期間は1ヶ月から1ヶ月半と設定されており、スライドショーと比較すると少し長めです。
ストップモーションアニメーションの特徴は、インパクトが大きく視聴者の印象に残りやすい点です。おもちゃなどを活用した可愛らしい演出も可能であるため、子供や若年層に人気があります。
また、古くから用いられる技法でもあることから中高年にはどこか懐かしさを感じさせ、視聴してもらいやすいです。その点から、企業理念動画やブランデッドムービーに向いています。
モーショングラフィック
モーショングラフィックは写真や図形、ロゴなどの静止画や文字に編集で動きを加えた動画です。制作費用の相場は40万円から200万円と広く、制作期間は1ヶ月半から2ヶ月程度となります。
モーショングラフィックは動きを滑らかにすることに重きを置いているため、求めるクオリティで費用相場や制作期間が変化する点が特徴です。音楽と組み合わせることで、視聴者の記憶に残すことができます。
企業ロゴマークを自由に動かせることができ親しみやすいイラストであるため、サービスの仕組みを説明したい場合や会社紹介動画、プロモーション動画、コンセプトムービーなどにおすすめです。
ホワイトボードアニメーション
ホワイトボードアニメーションは黒板や白い背景に絵や文字を描いていく過程を映像にする動画で、専用の制作ソフトを使うことで自社内で制作できます。しかし、豊富な経験とノウハウがなければクオリティが低くなる点には注意しなければいけません。
なお、制作会社に依頼する場合は制作費用として相場が50万円から100万円、制作期間は1ヶ月から1ヶ月半です。コストこそかかるものの、外注することでイラストのクオリティは高まり細かい表現も可能になります。
また、ナレーションが無くても視聴者が動画に集中しやすく、図解や字幕で理解度が増し複雑なストーリーでも順序立てて解説できる点が特徴です。理解を促進させるための学習コンテンツ、書評、企業理念、研修動画、アート作品として表現したい場合などに向いています。
会話劇アニメーション
会話劇アニメーションはキャラクターが実際に話す動画です。一般的な制作費用の相場は50万円から80万円ですが、既存のキャラクターを使用する場合はキャラクターの声を担当する声優を起用しなければならずさらに費用がかかり、場合によっては100万円程度が必要になることも少なくありません。また、制作期間は1ヶ月から2ヶ月程度を要します。
会話劇は動きが少なく、イラストの枚数も最低限で良い点が特徴です。より高いクオリティの動画を制作するためには、キャラクターの親近感や声優のナレーションのクオリティが重要になります。
キャラクターアニメーション
キャラクターアニメーションは企業のイメージキャラクターを登場させる動画で、一般的な制作費用相場は150万円以上、制作期間は2ヶ月程度です。実写よりも柔らかい印象を与えられる点が特徴で、ナレーションの活用次第では視聴者の記憶により残りやすくなり、認知度向上や想起率の向上に期待できます。
プロのクリエイターに依頼することで、より印象に残りやすいキャラクターをデザインでき、訴求力の高いアニメーション動画を発信できるでしょう。実写映像よりも自由な表現ができるため、商品やサービスの説明動画などにおすすめです。
フルアニメーション
フルアニメーションはテレビアニメのようにキャラクターが自然に動く動画で、一般的な制作費用の相場は300万円以上、制作期間は3ヶ月から6ヶ月となることから、費用と制作期間ともに十分な余裕が必要です。
近年注目度が高まっている表現技法で、大手企業を中心に活用事例が多くなっています。他のアニメーション動画と比較すると映像の世界観に視聴者を引き込みやすく、他社にはない印象を与えられる点が特徴です。
また、話題性や拡散性を狙うことが可能なため、アニメーションに抵抗がない若年層をターゲットとした商品やサービス紹介に向いています。
3Dアニメーション
3Dアニメーションは立体的なイラストやグラフィックを用いて3次元空間での動きを表現した動画で、一般的な制作費用の相場は300万円以上、制作期間は3ヶ月ほどです。他のアニメーション動画よりも高いスキルや技術が求められるため、制作費用は高額になります。
非現実な世界観を提供でき、撮影不可のものでも映像化できる点が特徴です。さまざまな角度から表現できることから、空間全体を説明しなければならない不動産企業をはじめ、立体的に商品を紹介したい場合やプロモーション動画におすすめです。
また、一度制作すればその後も同じモデルを使って制作できるため、複数のシリーズ制作を行う場合にも向いています。
パラパラ漫画
パラパラ漫画は複数のイラストを細かく動かしキャラクターを生き生きとさせる動画で、最も基本的で手軽なアニメーションであり手書きでも制作できるため、制作費用は0円からとなります。
昨今、パラパラ漫画専用のPCソフトやWebサービスも誕生しており、それらを利用することでアナログ感覚はそのままにオリジナリティ溢れる動画を制作できます。日本人にとってテレビや映画で馴染み深い表現技法であるため、安心感や信頼感を想起しやすい点が特徴です。
自分が描きやすい紙を使って描き、スキャンしてPC上で作業するため、好きな音楽をつけたりナレーションやセリフを入れたりと自由度の高い動画を制作できます。
アニメーション動画の相場で注意するポイント
アニメーション動画を制作するうえで、次の注意点を押さえておいてください。
制作会社の得意分野を把握する
アニメーション動画の制作会社はそれぞれ得意分野が異なるため、事前に把握しておくことが重要です。たとえば、アニメーション動画を依頼できる制作会社でも、商品紹介動画、プロモーション動画、採用動画など得意としているジャンルが異なるケースがあります。
より魅力的な動画を制作するためにも自社が目指す動画が得意分野であるかを確認し、そのイメージに特化した会社を選びましょう。
クオリティを求めすぎない
クオリティが低い単調な動画は視聴離脱の原因となりますが、クオリティを求めすぎてもいけません。動画の制作費用はクオリティにより変動するため、高いクオリティの動画に仕上げようとすれば当然制作費用が高額になります。
視聴者と企業の関係性が薄い場合、テレビCMのように有名キャラクターを使用する、あるいは派手な映像効果にするなどにより認知獲得と向上が期待できます。しかし、Web動画は既に視聴者との関係性が構築されていることが多いため、視聴者が呼び起こす感情の動きや大きさは異なります。特に、導入開始段階では初めから高いクオリティのものを求めすぎるのは避けたいところです。
アニメーション動画の費用を安く抑える方法
アニメーション動画を制作する際、できる限り不要なコストは抑え、費用を安くしたいものです。ここでは、アニメーション動画制作にかかる費用を安く抑える方法を紹介します。
動画の時間を短くする
動画時間が長くなればなるほど費用はかさんでしまうため、できるだけ短くしてください。動画制作において長さは費用に大きく影響するだけでなく、制作にかかる工数や編集時間を削減できます。故に、動画時間を短くすることで諸々をカットでき、制作にかかる費用を抑えられるのです。
さらに、動画の長さを短くすることはメッセージをコンパクトに凝縮できるため、視聴者へのインパクトを高めることにも繋がります。
制作スタッフを把握する
動画制作費用は制作スタッフにも大きく影響しています。もちろん、社内スタッフで行う場合は費用を大幅に削減できますが、仮に外注する場合は制作スタッフの契約期間を定めている場合が多く、期間を超えてしまうと人件費がかさんでしまうのです。
そのため、制作スタッフをしっかり把握することも費用を抑える重要なポイントとなります。また、制作スタッフの人件費は後にトラブルになることが多いため、見積もりの段階で明確にしておきましょう。
そして、動画制作の見積りにおいて移動費の有無もトラブルに繋がる要素です。制作スタッフの旅費や交通費が見積もりに含まれておらず、後になって別途請求されトラブルに発展することがあるため、それらも含め費用を把握しておきましょう。
内製と外注を上手く使い分ける
動画制作を内製する、あるいは外注する場合のどちらでも、それぞれメリットとデメリットがあります。どちらが良い悪いではなく、制作したいアニメーション動画の種類や難易度、社内リソース、予算などに応じて内製と外注を上手く使い分けることが大切です。
全てを外注するとその分費用がかさんでしまうため、内製できるところはできるだけ社内で取り組み費用削減に繋げましょう。
アニメーションストックを利用しコストを抑えよう
アニメーション動画を制作するための素材集めには、「アニメーションストック」がおすすめです。アニメーションストックは、BGMとテキストを付けるだけで手軽にWeb動画広告を作成できるサービスで、手頃な価格である点も魅力です。さまざまなジャンルとニーズに応じた素材が提供されているため、ぜひ活用してみてください。
まとめ
この記事では、アニメーション動画の種類と相場、そして注意するポイントや費用を安く抑える方法について解説しました。
昨今、アニメーション動画はYouTubeやWeb広告などで見かけることが多く、ユーザーに親近感を持ってもらいやすいため情報が伝わりやすい魅力的なツールです。
低コストでありながらも、コミカルなタッチからビジネスライクなものまでテイストは多種多様で、動きやテロップ、音声などを用いて多彩に表現できます。ビジネスにおいてはWeb広告などで有効活用できるため、ぜひチェックしておいてください。